設立の経緯

 MJ-STePは2021年に三輪豊明が設立した一般社団法人です。三輪豊明は米国の公認会計士資格USCPAを取得するための専門校アビタスの創業者ですが、USCPAのみならず、CIA(公認内部監査人)、CISA(R)(公認情報システム監査人)、IFRS Certificate(国際会計基準検定)、マサチューセッツ州立大学(UMass)MBAなどを取得するための米国の優れた教育システムの我が国への導入に努め、その過程において、一国の社会や経済の発展には優れた財政政策やマクロ経済政策などが重要であることは明らかである一方で、中長期的には科学技術力こそが成長の牽引力となるとの考えを強く抱くようになりました。このような考えから、三輪豊明は2021年に日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)と協力し、米国に留学する日本人奨学生を支援するための「フルブライト-三輪奨学金」を設立しました。

 2025年2月にMJ-STePの理事長職を三輪豊明から引き継いだ三輪芳明は2019年から3年間、ミンダナオを管轄する在ダバオ日本国総領事館の総領事として日本とミンダナオの関係強化に努めました。ミンダナオにはフィリピンの人口の約4分の1に当たる2600万人以上が居住し、人口は増大しています。平野部には肥沃な農耕地が広がり、米、トウモロコシ、サトウキビなど、また、バナナ、パイナップル、パパイヤなどのトロピカル・フルーツが生産されおり、高地では野菜、コーヒー、カカオ、高品位の野菜や果物などが生産されています。金、銅、ニッケルなどの鉱物や漁業資源にも恵まれています。ミンダナオの発展に向けた潜在力を実現するためには産業基盤の育成、その基礎としての科学技術力が必要です。

 以上のような考えを抱く二人がお互いの考え方に基づき話し合った結果、ミンダナオの発展に貢献する科学技術分野における人材育成のための奨学金制度として立ち上げられたのがMJ-STePです。MJ-STePはビジネスマン、外交官という異なるキャリアを歩んできた2人が社会貢献のために運営する組織です。